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【症例】 50歳代、男性。肺扁平上皮癌に対して、X-1年12月よりX年4月までPenbrolizumab(PBR)+CBDCA +nab-PTX 2コース、PBR単独2コース施行された。X年3月に胆管炎を発症し、胆石胆管炎が疑われERCP施行しERBDを留置した(後日逸脱)。X年7月に急性胆嚢炎を発症し胆嚢摘出術施行(いずれも明らかな結石は見られなかった)。X年11月(PBR投与開始後12ヵ月後)肝胆道系酵素の上昇はほとんど見られなかったが、CRPの上昇が見られた。CT・MRIにて右肝管から肝右葉の末梢胆管にPSCもしくはIgG4-SC様の胆管狭窄とその抹消に肝膿瘍の形成がみられた。IDUSでは右肝管から総胆管にかけて全周性の壁肥厚が見られIgG4-SC様であったが、血清IgG4は低値であった。胆道生検ではIgG4陽性細胞は見られず、優位なCD8陽性T細胞浸潤が見られirAE胆管炎と考えられた。経乳頭的に膿瘍内にERBDを留置し炎症が改善したため、免疫抑制治療は行わずUDCAを投与し経過観察とした。しかしX+1年1月肝膿瘍再発がみられたため、ERBD交換後PSL 40 ㎎にて治療を開始し胆管狭窄の改善傾向が見られ、肺癌に対して化学療法再開が可能となった。
【検討項目】 免疫チェックポイント阻害(ICI)投与中に胆管炎を発症し、ICI投与後も胆嚢炎や肝内胆管狭窄による肝膿瘍が見られましたが、一連の経過がirAEによる胆管炎・胆嚢炎としてよいかご検討をお願い致します。
O-07 胆管炎・胆嚢炎を発症後に肝内胆管狭窄による肝膿瘍を発症したirAE 胆管炎と考えられた1例
◯吉川 成一、土井 智裕、夏井 大輝、神保 遼、永山 逸夫、盛田 景介、
高綱 将史、小林 雄司、三浦 努、竹内 学
長岡赤十字病院 消化器内科
【症例】 50歳代、男性。肺扁平上皮癌に対して、X-1年12月よりX年4月までPenbrolizumab(PBR)+CBDCA +nab-PTX 2コース、PBR単独2コース施行された。X年3月に胆管炎を発症し、胆石胆管炎が疑われERCP施行しERBDを留置した(後日逸脱)。X年7月に急性胆嚢炎を発症し胆嚢摘出術施行(いずれも明らかな結石は見られなかった)。X年11月(PBR投与開始後12ヵ月後)肝胆道系酵素の上昇はほとんど見られなかったが、CRPの上昇が見られた。CT・MRIにて右肝管から肝右葉の末梢胆管にPSCもしくはIgG4-SC様の胆管狭窄とその抹消に肝膿瘍の形成がみられた。IDUSでは右肝管から総胆管にかけて全周性の壁肥厚が見られIgG4-SC様であったが、血清IgG4は低値であった。胆道生検ではIgG4陽性細胞は見られず、優位なCD8陽性T細胞浸潤が見られirAE胆管炎と考えられた。経乳頭的に膿瘍内にERBDを留置し炎症が改善したため、免疫抑制治療は行わずUDCAを投与し経過観察とした。しかしX+1年1月肝膿瘍再発がみられたため、ERBD交換後PSL 40 ㎎にて治療を開始し胆管狭窄の改善傾向が見られ、肺癌に対して化学療法再開が可能となった。
【検討項目】 免疫チェックポイント阻害(ICI)投与中に胆管炎を発症し、ICI投与後も胆嚢炎や肝内胆管狭窄による肝膿瘍が見られましたが、一連の経過がirAEによる胆管炎・胆嚢炎としてよいかご検討をお願い致します。
