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【症例】60歳、男性
【現病歴】総胆管結石による発作疑いで受診し、CTで膵鈎部に10mmの腫瘤を指摘された。1年後のMRIで20mmと増大傾向にあり精査となった。
【既往歴】虫垂切除、腋窩腫瘤(詳細不明)
【家族歴・生活歴】特記事項なし
【MRI】膵鉤部に膵外に突出するように20mmの境界明瞭な類円形の腫瘤を認める。T1W1では低信号、T2W1では辺縁は高信号で内部は低信号。DWIでは辺縁主体に高信号。緩徐に造影される。
【CT】乏血性で遷延性に造影される
【EUS】境界明瞭で均一な低エコー腫瘤。画像からは膵神経内分泌腫瘍を鑑別にあげ、FNAを施行した。
【EUS-FNAの病理】核の大小不同や束状に増殖した軽度異型のある腫瘍細胞を認める。免疫染色でS100 強陽性、クロモグラニンA およびシナプトフィジンはわずかに陽性。
【術前診断・経過】膵神経内分泌腫瘍(NET-G2)、膵頭十二指腸切除術
【病理】腫瘍辺縁は一層の線維性結合組織に覆われ、内部は束状に増殖した紡錘形細胞を認めた。免疫染色ではS100 陽性、クロモグラニンA とシナプトフィジン陰性。またc-kit陰性、ケラチン陰性であった。腫瘤の一部が膵組織に覆われており膵神経鞘腫と診断した。
【検討項目】
・術前に神経鞘腫を疑う情報があればFNAの病理から神経鞘腫と診断できていたか
・腫瘤の一部が膵組織に覆われたため膵原発と判断したが後腹膜由来の可能性はあるか
O-01 膵神経内分泌腫瘍と術前診断した膵神経鞘腫の 1 例
○馬場 皓大、丸山 巧、乾 航、稲垣 圭祐、星野 弘典、寺井 智弘、大畠 昭彦、景岡 正信、吉井 重人、丸山 保彦
藤枝市立総合病院 消化器内科
【症例】60歳、男性
【現病歴】総胆管結石による発作疑いで受診し、CTで膵鈎部に10mmの腫瘤を指摘された。1年後のMRIで20mmと増大傾向にあり精査となった。
【既往歴】虫垂切除、腋窩腫瘤(詳細不明)
【家族歴・生活歴】特記事項なし
【MRI】膵鉤部に膵外に突出するように20mmの境界明瞭な類円形の腫瘤を認める。T1W1では低信号、T2W1では辺縁は高信号で内部は低信号。DWIでは辺縁主体に高信号。緩徐に造影される。
【CT】乏血性で遷延性に造影される
【EUS】境界明瞭で均一な低エコー腫瘤。画像からは膵神経内分泌腫瘍を鑑別にあげ、FNAを施行した。
【EUS-FNAの病理】核の大小不同や束状に増殖した軽度異型のある腫瘍細胞を認める。免疫染色でS100 強陽性、クロモグラニンA およびシナプトフィジンはわずかに陽性。
【術前診断・経過】膵神経内分泌腫瘍(NET-G2)、膵頭十二指腸切除術
【病理】腫瘍辺縁は一層の線維性結合組織に覆われ、内部は束状に増殖した紡錘形細胞を認めた。免疫染色ではS100 陽性、クロモグラニンA とシナプトフィジン陰性。またc-kit陰性、ケラチン陰性であった。腫瘤の一部が膵組織に覆われており膵神経鞘腫と診断した。
【検討項目】
・術前に神経鞘腫を疑う情報があればFNAの病理から神経鞘腫と診断できていたか
・腫瘤の一部が膵組織に覆われたため膵原発と判断したが後腹膜由来の可能性はあるか
