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【症例】70歳代、女性
【既往】PBC、シェーグレン症候群、高脂血症、慢性腎不全
【現病歴】約30年前よりPBCに対してUDCAにて治療されていた。X年9月の腹部エコー検査にて肝S3肝表に17×11mmの低エコー腫瘤を指摘。肝ダイナミックCTでは同部位に辺縁不鮮明な低吸収域がみられ、早期濃染なく乏血性であり早期HCCが疑われた。X年12月のMRIではT1WI低信号、T2WI軽度高信号、DWI高信号、ADC低下、動脈相にて早期濃染され、肝細胞相にて低信号がみられ、多血化したHCCと考えられた(AFP、PIVKA-Ⅱ陰性)。胸腹部骨盤CT、EGD、CFでは他に悪性所見は見られなかった。病変が肝表にあり肝生検やRFAは行わずX+1年3月に肝部分切除を施行。病理所見では9×8mmの黄白色調結節がみられ、高度な小型リンパ球浸潤がみられた。免疫染色ではCD20(+)、CD10(-)、bcl-1(-)、CD5(-)、CD3(-)を呈し、PCRにてIgH再構成(DH1-6/JH遺伝子)が見られ、MALTomaとの診断であった。術後2ヵ月後のPET-CTでは肝切除辺縁にPET集積が見られたが、他に集積は見られず肝原発MALTomaと考えられた(肝切除辺縁のPET集積は術後11ヵ月後に消失し術後変化と考えられた)。
【検討項目】肝原発MALTomaの報告は少なく、画像的特徴、病理学的所見につきご検討をお願い致します。
P-29 早期肝細胞癌との鑑別が困難であった肝原発MALTomaの1例
○吉川 成一1)、竹内 学1)、黒羽 高志2)、皆川 昌弘3)、谷 達夫3)、谷 由子4)、薄田 浩幸5)
1)長岡赤十字病院 消化器内科、2)長岡赤十字病院 血液内科、3)長岡赤十字病院 外科、4)長岡赤十字病院 放射線科、5)長岡赤十字病院 病理診断科
【症例】70歳代、女性
【既往】PBC、シェーグレン症候群、高脂血症、慢性腎不全
【現病歴】約30年前よりPBCに対してUDCAにて治療されていた。X年9月の腹部エコー検査にて肝S3肝表に17×11mmの低エコー腫瘤を指摘。肝ダイナミックCTでは同部位に辺縁不鮮明な低吸収域がみられ、早期濃染なく乏血性であり早期HCCが疑われた。X年12月のMRIではT1WI低信号、T2WI軽度高信号、DWI高信号、ADC低下、動脈相にて早期濃染され、肝細胞相にて低信号がみられ、多血化したHCCと考えられた(AFP、PIVKA-Ⅱ陰性)。胸腹部骨盤CT、EGD、CFでは他に悪性所見は見られなかった。病変が肝表にあり肝生検やRFAは行わずX+1年3月に肝部分切除を施行。病理所見では9×8mmの黄白色調結節がみられ、高度な小型リンパ球浸潤がみられた。免疫染色ではCD20(+)、CD10(-)、bcl-1(-)、CD5(-)、CD3(-)を呈し、PCRにてIgH再構成(DH1-6/JH遺伝子)が見られ、MALTomaとの診断であった。術後2ヵ月後のPET-CTでは肝切除辺縁にPET集積が見られたが、他に集積は見られず肝原発MALTomaと考えられた(肝切除辺縁のPET集積は術後11ヵ月後に消失し術後変化と考えられた)。
【検討項目】肝原発MALTomaの報告は少なく、画像的特徴、病理学的所見につきご検討をお願い致します。